着付は <和服・着付け・モデル>

人に衣服を着せ付けること、また着せ付けられた状態をさす。

あるいは着る方法、着こなしをいう。

公家男子の装束は平安後期になって、それまでの萎装束から、糊をつけて固く角張らせ威儀を正した強装束に変わった。そのため着装がむずかしくなり、その道の専門家が必要となった。

「衣紋道」は装束を美しく着付けるための一定の作法で、鳥羽天皇のころの源有仁は、とくにその道に優れ、衣紋道の祖といわれる。

鎌倉時代には大炊御門、徳大寺の両家がこれを伝承し、のちに高倉、山科の両家が受け継いで、江戸時代末まで続いた。

明治以後は宮内庁に継承されて今日に至っている。

一般では自分で着るのが普通であったが、大正以降女子の結髪、化粧、着付を専門とする美容師が現れて、主として花嫁衣装の着付はこれらの人が行うようになった。

和服を自分で上手に着られない若い人が多い現在、盛装のときは専門家に着付を依頼する傾向がみられる。

第二次世界大戦後、和服が非日常化していくなかで、昭和30年代末から和服の復興と普及を目ざして、日常着から礼装、男子や子供の祝い着まで、着付の技術を専門に教える「着付学校」ができ始めた。

またその指導者を社会に送り出し、各地に着付教室が開かれている。

和服は洋服のように、その人の体型にあわせて仕立てられた成形衣ではなく、平面的な構成になっているため、紐や帯を使って体に着付けていくことで着物姿ができあがっていく。

衿のあわせ方、抜き加減、帯の位置、結び方などで礼装向きに、街着向きに、また上品にも粋にも、モダンにもと、着付によって変化させることができる。

着付のポイントは、形よく美しく着るだけではなく、苦しくなく着心地がよいこと、動作によって着くずれをおこさぬこと、手早く着付けることなどであるが、それには着慣れることが第一である。

最近は、より簡単に自分で着られるように、そのための小道具も市販されている。
update:2010年02月23日